東京高等裁判所 昭和44年(ネ)3005号 判決
商法二八二条(同法四三〇条により準用される場合を含む)の株主および会社債権者の計算書類等閲覧請求権を認めた主要な立法理由が株主をして定時総会前、計算書類等を閲覧することにより総会での審議の準備をし得るようにするにあることは明らかであるが、少数株主にも株主総会招集を請求する権利があり、定時総会終了後も株主が計算書類等を閲覧し、またはその騰本、抄本の要求をする必要があるのみならず、総会の招集請求権や総会の審議議決に参加する権利の認められない会社債権者にも計算書類等閲覧請求権が認められているのであるから、定時株主総会終了後は閲覧請求権が認められないとする控訴人の解釈は狭すぎて採用のかぎりではなく、会社債権者らは、その書類の保存期間が満了した等特段の事由がないかぎり会社に対して計算書類等の閲覧を求め、またはその騰本もしくは抄本の交付を要求する権利があると解するのが相当である。
(西川 園部 森)